←復習する?
その日、僕と西条くんは、本屋さんの事務室にいました。
あのいまわしい「万引き疑惑」のわずか数日後のことです。
僕たちの前には、本屋のご主人が憮然とした表情で座っていました。
僕たちは無言のまま、下を向いていました。
ご主人が不機嫌そうに言いました。
「すると、どうしても見せられないと言うんだね?」
「はい。絶対に」。
その日、僕と西条くんは、本屋さんの事務室にいました。
あのいまわしい「万引き疑惑」のわずか数日後のことです。
僕たちの前には、本屋のご主人が憮然とした表情で座っていました。
僕たちは無言のまま、下を向いていました。
ご主人が不機嫌そうに言いました。
「すると、どうしても見せられないと言うんだね?」
「はい。絶対に」。
僕たちが本屋さんの事務所にいるのにはワケがあります。
本来は、本屋さんにとって「お得意様」であるはずの我々が、駐在さんの突飛な仕返しによって「容疑者」扱い。まぁ、お得意様と言っても、西条くんは「月刊○○ファン」ですけどね。なんで町内で買えるんでしょう?超エロ本。
しかし、いくらなんでも「次から出入りさせない」はひどすぎます。
僕と西条くんの結論は決まっていました。
もちろん「復讐あるのみ」。
僕たちは、国家権力そのものである駐在さんよりは、むしろこういう一般系への悪戯にたけておりました。それでも、今まで町内で(少ししか)悪さをしなかったのは、そこが「普段利用する」からに他なりません。
しかし「容疑者扱い」となりゃ話は別。絶対的に疑いをはらさなくてはなりません。
ついでに、やっぱり悪戯は、おもしろくなくてはなりません。
僕と西条くんは、決行の前日、数名の仲間を集めて工作にいそしみました。
なんの工作かと申しますと、袋。
2つのビニール製の袋(ちょうど旅行バックにチャックがついたみたいなヤツです)を準備し、わざわざそのチャック部分を壊しました。
「よーし。こんなもんでいいかな?」
「いいか。あまり開くようじゃダメだからな」。
この几帳面さ。なぜ他の方面にはそうしなかったのかと、ホントに今さら悔やまれます。
さて、僕たちがこの作戦を決行したのは、中間試験がすでに2日後に迫った日のことでした。
あの日とまったく同じように、書店をたずねた僕と西条くん。
「あ」。
本屋のご主人が、すぐに僕たちの来店に気づきました。つまりは「要注意人物」ということなのでしょう。
おもしろくはありませんでしたが、こうでなくては困ります。
それから僕たちは参考書などを選ぶふりをして、しばらく店内をうろつき、自分たちがマークされていることを確認しました。
ほどなく、マークのはずれる棚の裏側まで行って、西条くんに合図です。
「いくぞ・・・」。
西条くんは無言でうなづきました。
そこから出口に向かっていきなり猛烈なダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!
「あ!」
当然ながらマークしていたご主人もダッシュです。
「こら!待て!」
普通、待てと言われて待つ犯人はいません。が、僕たちはちがいました。
自転車のところでまごまごしていると、すぐそこにご主人がおりました。
だって、このために自転車に2つも鍵かけたんですもん。
「おい。君たち!なにをそんなに急いでるんだ?」
「いえ。僕たち、次の列車に遅れるとたいへんなことになるんですよ」。
「悪いが、ちょっとこっちに来てくれるかな?」
ご主人が僕たちの手をつかみます。
「いえ。僕たち、これに乗り遅れるわけにはいかないんで・・・」
と言いかけますと、
「命にでもかかわるのか?」
「はい。命にかかわります」。
この答えにすっかり激怒したご主人は
「いいから!」と、すごむと、ぐいぐいと我々を書店の中へとひきこむのでした。
ちょうどアリジゴクが、アリを引きずり込むってとこでしょうか。
と、言うわけで僕たちはめでたく書店の事務所行き。
ご主人。
「その袋を見せてほしいんだがな」。
僕たちが胸にかかえた袋に目をやりました。
「いやです」。
と、うしろめたそうに拒む僕たち。
「見せなさい!」と、今度は命令口調。
「絶対いやです」と、さらに拒む僕たち。
「すると、どうしても見せられないと言うんだね?」
「はい。絶対に」。
ご主人は女性店員に
「しかたない、駐在さんに来てもらいなさい」。
と言いつけました。
待ってましたっ!


2章-第11話へ続く 実はアリ地獄に落ちているのはご主人なのでした〜♪
本来は、本屋さんにとって「お得意様」であるはずの我々が、駐在さんの突飛な仕返しによって「容疑者」扱い。まぁ、お得意様と言っても、西条くんは「月刊○○ファン」ですけどね。なんで町内で買えるんでしょう?超エロ本。
しかし、いくらなんでも「次から出入りさせない」はひどすぎます。
僕と西条くんの結論は決まっていました。
もちろん「復讐あるのみ」。
僕たちは、国家権力そのものである駐在さんよりは、むしろこういう一般系への悪戯にたけておりました。それでも、今まで町内で(少ししか)悪さをしなかったのは、そこが「普段利用する」からに他なりません。
しかし「容疑者扱い」となりゃ話は別。絶対的に疑いをはらさなくてはなりません。
ついでに、やっぱり悪戯は、おもしろくなくてはなりません。
僕と西条くんは、決行の前日、数名の仲間を集めて工作にいそしみました。
なんの工作かと申しますと、袋。
2つのビニール製の袋(ちょうど旅行バックにチャックがついたみたいなヤツです)を準備し、わざわざそのチャック部分を壊しました。
「よーし。こんなもんでいいかな?」
「いいか。あまり開くようじゃダメだからな」。
この几帳面さ。なぜ他の方面にはそうしなかったのかと、ホントに今さら悔やまれます。
さて、僕たちがこの作戦を決行したのは、中間試験がすでに2日後に迫った日のことでした。
あの日とまったく同じように、書店をたずねた僕と西条くん。
「あ」。
本屋のご主人が、すぐに僕たちの来店に気づきました。つまりは「要注意人物」ということなのでしょう。
おもしろくはありませんでしたが、こうでなくては困ります。
それから僕たちは参考書などを選ぶふりをして、しばらく店内をうろつき、自分たちがマークされていることを確認しました。
ほどなく、マークのはずれる棚の裏側まで行って、西条くんに合図です。
「いくぞ・・・」。
西条くんは無言でうなづきました。
そこから出口に向かっていきなり猛烈なダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!
「あ!」
当然ながらマークしていたご主人もダッシュです。
「こら!待て!」
普通、待てと言われて待つ犯人はいません。が、僕たちはちがいました。
自転車のところでまごまごしていると、すぐそこにご主人がおりました。
だって、このために自転車に2つも鍵かけたんですもん。
「おい。君たち!なにをそんなに急いでるんだ?」
「いえ。僕たち、次の列車に遅れるとたいへんなことになるんですよ」。
「悪いが、ちょっとこっちに来てくれるかな?」
ご主人が僕たちの手をつかみます。
「いえ。僕たち、これに乗り遅れるわけにはいかないんで・・・」
と言いかけますと、
「命にでもかかわるのか?」
「はい。命にかかわります」。
この答えにすっかり激怒したご主人は
「いいから!」と、すごむと、ぐいぐいと我々を書店の中へとひきこむのでした。
ちょうどアリジゴクが、アリを引きずり込むってとこでしょうか。
と、言うわけで僕たちはめでたく書店の事務所行き。
ご主人。
「その袋を見せてほしいんだがな」。
僕たちが胸にかかえた袋に目をやりました。
「いやです」。
と、うしろめたそうに拒む僕たち。
「見せなさい!」と、今度は命令口調。
「絶対いやです」と、さらに拒む僕たち。
「すると、どうしても見せられないと言うんだね?」
「はい。絶対に」。
ご主人は女性店員に
「しかたない、駐在さんに来てもらいなさい」。
と言いつけました。
待ってましたっ!


2章-第11話へ続く 実はアリ地獄に落ちているのはご主人なのでした〜♪







スタンプラリーでまたまた読みたくなり、読み返し中です。。。
この時はまだ“のっぽさん部隊”と命名されてないのですね。
>まぁ〜さん
はい。まだですね。
というか、この時は5章で終わるつもりでおりましたから。
まぁ〜さん に続いて、読み返し中です。
このあたりは書籍で読んで、続きは米欄ほとんどすっとばして最新話に行ってしまったので。
一度読んでこの後どうなるのか知ってるのに、何度でもドキドキわくわくします。
お得ですね〜。
私はスタンプラリーが終わったときぐらいからもう一度見たくなりました。
にしてもここはおもろい!!!!!