ぼくたちと駐在さんの700日戦争

 

  
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※ペンパルくん、ってのは男女関係なく「ペンパルくん」です


彼女の文字は、1文字ずつが震えていて、

便箋3枚に渡る文章は、どれほど時間がかかったかわからなかった。

苦労したんだろう、とは思うけど、

僕からの返事は、もっと苦労した。

でも、僕から送ったペンパルくんへの返事は、

彼女に届いたのかさえ、わからない。


それっきり。


だから、文通と言えるのかどうかさえも怪しいのだけれど

ただ、この、

オクラホマミキサーもできなければ、胸はおろか肩にも触れられず、それどころか見ることさえできない

超プラトニックな関係は、僕を束縛した。

たとえば胸を触ったって文句を言わないであろう、片思いし続けてくれた女子が同じクラスにいたとしても

めちゃめちゃアイドルな友人の妹が好いてくれても、

はるか彼方で、震える文字を書いてくれた女の子が

ずっとずっと大事だった。


けれども、はた、と、

もしも子孫を残すことが恋愛の目的だとすれば、

 これっておかしくないか?

胸もお尻も触っても文句言わない同級生の方が、本来の目的にかなってないのか?


つまりそれは、

どこか本能からかけ離れた

パトラッシュがネロを愛してるような?(もう少し上手い比喩はないのか?




「お嫁さんになったげる!」


ドラマの回想シーンにはよくあって、

それだって、高校1年くらいになると、男子には、

「やらせてあげる!」

に聞こえちゃうわけだけど(ああ、情けない・・)

その頃は、もちろんそんなことはなくって、


「お嫁さんになったげる!」

「いらねーよ、バーカ」


断った。

その後、彼女は・・・・なんて言ったんだっけ?

それが思い出せなくって、

手紙で聞いた。


彼女は、それに怒ったのか(たぶん届かなかったんだと思うけれど)

それなのに、僕の頭の中には、ずっと

彼女の震える文字で、

「お嫁さんになったげる!」


実際にはない文字が、

触れるお尻より

アイドルな友人の妹より

ずっとずっと大切な、心のビタミンだった。


もしも今だったなら?

もしも今なら、

もちろん「やらせてあげる!」

に聞こえちゃうわけなんだが。



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コメント

このこころのビタミンはその時にビタミンだったのか、700日よりずっと前から700日の間もずっとビタミンだったのか。ずっとですかね?
2019/07/20(土) 01:25:06 | URL | とも #-[ 編集]

このお手紙は彼女に届いたのか分からないけれど、その後、他の誰かと恋愛をしても、もしかしたら結婚した後でもずっと、彼女の存在は心の中で大切なビタミン剤であったと彼女に伝えてあげたいですね(涙)
2019/07/20(土) 14:06:48 | URL | TEN子 #-[ 編集]

手紙の内容やその後どうなったのかが気になります。
2019/07/20(土) 18:12:06 | URL | WRX #-[ 編集]

どんな顔で彼が手紙を読むのか、 照れた顔して『いらねーよ、ばーか』と言う彼。 
思い浮かべる事が彼女のビタミンになっていたらいいな😌
2019/07/21(日) 08:22:40 | URL | ぴーひゃらら #-[ 編集]
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