ぼくたちと駐在さんの700日戦争

田舎町で繰り広げられたしょーもない悪戯戦争です

  
←復習する?

「こ、これが和美先輩なんですね〜!?」
いや・・。それが和美じゃないぞ。

「か、かずみせんぱい〜!!!」

ブラジャーに頬をよせながら、ジェミーがおかしくなっちゃってます。
僕たちは最終的にジェミーの店(理髪店です)に集合していました。

「お前ら、わかってると思うけど、このことクラスで言ったらお前らでも容赦しないからな」。
僕は和美ちゃんのブラジャーのことでみんなに釘をさしました。

「ああ。わかってるよ」。
「今までだってしゃべったことないだろ?」
確かに。僕たちは、そういう意味での結束はよくできたグループでした。

「お前も、わかってるな?ジェミー」。

「ああ・・・ここに和美先輩が・・・・」
聴いてません。というか、聴こえてません。

「こっちが左の和美先輩、こっちが右の和美先輩・・・」
借りてくるんじゃなかった・・・・・。

久保くん。
「お前もさぁ。贅沢言わないで和美でいいじゃん。あいつクラスじゃけっこう人気あるんだぜ。そりゃ美人ってわけじゃないけどさ」。
「そうだそうだ。Eカップだぞ。夕子ちゃんのAカップとは4クラスも違うんだぞ」。
同じクラスの孝昭くん。カップで考えるな。女を。

「あ!僕たちにも人気すっごいあります。和美先輩」。
後輩代表のジェミー。

「その和美先輩がここに・・・・二人も・・・」。
いやいや、和美、一人しかいないから。なんで左右分けて考える?

「別に美人、とか、そうじゃないとか、そういうんじゃないんだよ・・・」。

色恋というのは、そううまくいくものではありません。
ただ、夕陽の中の和美ちゃんに、胸がきゅんとなったのも確かでしたが。


僕たちは持ち寄ったものを並べ、作戦を確認していました。
ジェミーの女装衣類のほか、デンスケ(ソニーの屋外用ステレオ録音デッキで一世を風靡していました)、マイク、などの取材用品。
これらは3章の電気屋で借りたものです。あの一件以来、ほんとに愛想が良くなりました。電気屋。(3章 参照)

今回はジェミーの店のカツラもあったので、前回の「国籍不明のあやしい召使い」よりだいぶ本格的でした。

が・・・・。ここにも思わぬミス発覚。

最終チェックで着替えを終えたジェミー。

「先輩・・・・、このスカート・・・・・・」。

「異様に長いんですけど・・・・・・」

「あ・・・・・」



そうです。孝昭くんのお姉さんが「スケ番」であること、すっかり忘れてました。

「豹柄パンティ」に続く人選ミス。いたたたた。

「え!しょ、しょーがねーだろ!すね毛かくれていいじゃん!」

うーん。設定は「新聞部の女子部員」なんですが。おせじにもそうは見えません。
相当すれた新聞部員です。こんなのインタビューに来られたらびびります。

「うーん。ボクはミニが好きなんだけどなー」。
ジェミーの女装には、すでに好みさえできているようでした。慣れとは恐ろしいものです。

みなさんのほとんどはご存知ないかも知れませんが、女装で最も大変なのは、胸よりは腰です。
男に女装させると、どうしてもここがストレートになってしまって、女らしさが出ません。ヒップ周りのボリュームアップこそが女装の決め手なのです。このため、腰回りにタオルなどをまいて、腰の丸みをつくります。
これをやっていると、これほど男女の体形に違いがあるのかと驚きます。ホント。
これからご趣味にされたい男性はご参考にされてください。

スカートは長いものの、やがてバイオニック・ジェミー2号完成!

まぁ。とにかく奇麗!
今度はカツラもあるので、誰がどう見たって女子高生です。スケ番入ってますけど。

あまりに奇麗だったため、興奮した孝昭くんがジェミーを壁におしつけていました。

「へっへっへ。ねぇちゃん、大人しくしろよ。すぐよくしてやっからよ」。
「アレ〜〜〜。ごむたいな〜」。

今時の女子高生が「ごむたい」なんて言うか?

「孝昭・・・、なにやってんだお前?」

「え?だって、夕子ちゃんとかの時、本番いきなりヘタクソじゃ困るだろ?慣れとこうと思って・・・」。

お前、中3の夕子ちゃんにそんなことやるつもりでいたのか?

グレート井上くんがこの場にいなかったのは、まったくもって幸いでした。

「だいたい、それお前の姉ちゃんだぞ?」

「あ・・・・・・」。

ごむたいな。




そして翌朝。
僕たちにとって、この夏、最も長い一日が始まろうとしていました。


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    5章-第24話へつづく

テーマ:笑える小説 - ジャンル:小説・文学

コメント

バイオニック・ジェミー大好きでした。。。
しかしごむたいなとは〜笑
朝から楽しませていただきました。
2006/08/30(水) 09:46:37 | URL | sainei #-[ 編集]
こんにちは。
昨日よりおじゃまいたしました、ぱんさーです。

ようやく全部読み終わりました。
いやーこれはまるー!現実世界にもどるのに少し時間がかかります。
おもしろいわー。ブログにしとくのもったいないくらい。
2006/08/30(水) 10:44:20 | URL | ぱんさー #-[ 編集]
saineiさん
毎日ありがとうございます〜。

このまま毎日コメントの記録うちたててください。
けっこう励みになります。

ここ、多い時は500〜600人以上のかたが見ているのに、あんまりコメントないんですよね〜。けっこうしょんぼりです。

ほんとに「ぼくちゅう」おもしろいのか気になります。
2006/08/31(木) 00:56:46 | URL | くろわっ #NB/JWtcg[ 編集]
ぱんさーさん
先日よりのお越しとのこと。全部読むのはさすがに大変だったこととぞんじます。

そうですね。書いていても、少し現実にもどれなくて困ること、けっこうあります。
もう数十年も前のことなのですが・・・。
2006/08/31(木) 00:58:49 | URL | くろわっ #NB/JWtcg[ 編集]

西条以上に、ジェミーには世界観があるようですね。陶酔する速度がはやい!
2008/05/11(日) 21:48:56 | URL | ふみ #-[ 編集]
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