学校からあの手この手で金属物を持ち寄った僕たち。
しかし、今回は、同じレーダーが相手でも、自転車で挑戦した『俺たちは風』のパターンとは決定的な違いがありました。
言うまでもなく、徒歩なので「スピード違反は不可能」という一点です。
したがって、僕たちの狙いは、あきらかな「レーダー探知」の阻止であり、そういう意味では、実験であった前回よりかなり悪質である、とも言えます。
が、これも言うまでもなく、そんな意識は、僕たちにはさらさらなく、これによって起きることへの期待感で胸を膨らませておりました。
若いってすばらしい!(か?)
しかしまた、前回の自転車の失敗が尾を引いていたことも確かで、下校時刻を過ぎていたこともあって、20名も集まった前回よりは数名人数を欠きました。
それでも、制服姿の男子高校生(鎧兜の1名を除く)が、ゴロゴロ集まっているさまは、そうとうにうざったく、よく見ても、庭の石を上げた時にうごめくダンゴムシの群れ、といったところ。
これが女子1人でもいてくれれば、とたんに青春なんですから、女子ってのは偉大でした。もちろん、こんな悪行に加担する女子などいるはずもありませんが。
さて。ここまで読まれてなお我々の趣旨のわからない方に、本作戦を説明いたします。少し顔をよせてください。
僕たちが金属物を持ち寄ったのは、レーダーのマイクロ波を反射させるためです。
当然、徒歩である僕たちを測定するわけがありませんから、根本的には金属で「立ちふさがる」ことが重要なポイントとなります。
つまり、車が走って来ると、警察はレーダーを照射するはずなのですが、このタイミングと絶妙に合わせてレーダー前を、実にまったりと通り過ぎる、できればそこで立ち止まり、ひとつくらいパフォーマンスする、といったものでした。
僕たちは、スピード違反はおろか、善良な歩行者(か?)ですから、捕まえられるわけがない、というのが作戦の主立ったところです。
通り過ぎた歩行者は、今度は裏路地を全速力でもどりまして、再度、レーダー前を歩く、という半永久運動を繰り返す予定でした。
今回は人数も少なめなので、2名ひと組で行くことにいたしました。
はじめはシンバルとトロンボーン。
その後方10mほどあけて、次の2名。鎧兜と鎖帷子(体中に鎖を巻いた野郎です)。
さらにその後ろに、僕のスーザホンとタライ少年。
もうどこから見ても善良な音楽パレードです(か?)。
ゆっくりと歩み始めた2名は、レーダーより少し手前で停止。
そこに後ろから車がやってきました。
ここは30キロ制限。まぁ、普通の車はそんな低速では走りませんから、したがって、こいつが捕まらなければ、我々の狙いは当たったことになります。
僕は、スーザホンの超低音ラッパで車の到来を知らせました。
ブオ〜〜〜ン♪
最前列のシンバルたちは、これを察知するととたんに早足でレーダー前にかけよりました!
期待の瞬間!
が
ジャラ〜〜〜ン
シンバルのヤツが、いきなりシンバルを高らかにうち鳴らし、露骨にレーダー前で手を広げました。
それはちょうどバンデル星人みたいな状態。

<バンデル星人 『キャプテンウルトラ』より>
「あ・・・・。馬鹿が・・・・!」。
レーダーに反応しようがしまいが、突然道路でシンバルを鳴らす、というのは、相当珍しい行為です。
誰だ?アイツにシンバル持たせたの?
車は?
捕まりませんでした。
どうやらシンバルはレーダーのマイクロ波を防ぐようです。知ってもなんの足しにもならない知識ですが。
しかし、もはやそんなことはどうでもいいことでした。
なにしろ、待機する警察の目前で、シンバル打ち鳴らして手を広げたんですから、はじめっから狙いはバレバレです。
パレードのさわぎではありません。
「ばか!もどれ!」
僕たちは、先頭のシンバル隊に、小声で騒ぎ立てましたが、当然聴こえません。
しかたがないので、またスーザホンです。
街中でスーザホンの低音だけが鳴り響く、というのも相当に奇妙ですがやむをえません。
♪ブオ、ブオ、ブオ〜
さすがにこれには気づきました。
手招きで戻ることをうながす後発隊。
作戦は馬鹿ひとりのために急遽中止です。
大慌てで戻って来るシンバルたち・・・・・。
の、向こうから、もうひとり全速力で走って来る人影が見えました。
駐在さんです。
やべ〜〜。


第4話へつづく・・・・。
しかし、今回は、同じレーダーが相手でも、自転車で挑戦した『俺たちは風』のパターンとは決定的な違いがありました。
言うまでもなく、徒歩なので「スピード違反は不可能」という一点です。
したがって、僕たちの狙いは、あきらかな「レーダー探知」の阻止であり、そういう意味では、実験であった前回よりかなり悪質である、とも言えます。
が、これも言うまでもなく、そんな意識は、僕たちにはさらさらなく、これによって起きることへの期待感で胸を膨らませておりました。
若いってすばらしい!(か?)
しかしまた、前回の自転車の失敗が尾を引いていたことも確かで、下校時刻を過ぎていたこともあって、20名も集まった前回よりは数名人数を欠きました。
それでも、制服姿の男子高校生(鎧兜の1名を除く)が、ゴロゴロ集まっているさまは、そうとうにうざったく、よく見ても、庭の石を上げた時にうごめくダンゴムシの群れ、といったところ。
これが女子1人でもいてくれれば、とたんに青春なんですから、女子ってのは偉大でした。もちろん、こんな悪行に加担する女子などいるはずもありませんが。
さて。ここまで読まれてなお我々の趣旨のわからない方に、本作戦を説明いたします。少し顔をよせてください。
僕たちが金属物を持ち寄ったのは、レーダーのマイクロ波を反射させるためです。
当然、徒歩である僕たちを測定するわけがありませんから、根本的には金属で「立ちふさがる」ことが重要なポイントとなります。
つまり、車が走って来ると、警察はレーダーを照射するはずなのですが、このタイミングと絶妙に合わせてレーダー前を、実にまったりと通り過ぎる、できればそこで立ち止まり、ひとつくらいパフォーマンスする、といったものでした。
僕たちは、スピード違反はおろか、善良な歩行者(か?)ですから、捕まえられるわけがない、というのが作戦の主立ったところです。
通り過ぎた歩行者は、今度は裏路地を全速力でもどりまして、再度、レーダー前を歩く、という半永久運動を繰り返す予定でした。
今回は人数も少なめなので、2名ひと組で行くことにいたしました。
はじめはシンバルとトロンボーン。
その後方10mほどあけて、次の2名。鎧兜と鎖帷子(体中に鎖を巻いた野郎です)。
さらにその後ろに、僕のスーザホンとタライ少年。
もうどこから見ても善良な音楽パレードです(か?)。
ゆっくりと歩み始めた2名は、レーダーより少し手前で停止。
そこに後ろから車がやってきました。
ここは30キロ制限。まぁ、普通の車はそんな低速では走りませんから、したがって、こいつが捕まらなければ、我々の狙いは当たったことになります。
僕は、スーザホンの超低音ラッパで車の到来を知らせました。
ブオ〜〜〜ン♪
最前列のシンバルたちは、これを察知するととたんに早足でレーダー前にかけよりました!
期待の瞬間!
が
ジャラ〜〜〜ン
シンバルのヤツが、いきなりシンバルを高らかにうち鳴らし、露骨にレーダー前で手を広げました。
それはちょうどバンデル星人みたいな状態。

<バンデル星人 『キャプテンウルトラ』より>
「あ・・・・。馬鹿が・・・・!」。
レーダーに反応しようがしまいが、突然道路でシンバルを鳴らす、というのは、相当珍しい行為です。
誰だ?アイツにシンバル持たせたの?
車は?
捕まりませんでした。
どうやらシンバルはレーダーのマイクロ波を防ぐようです。知ってもなんの足しにもならない知識ですが。
しかし、もはやそんなことはどうでもいいことでした。
なにしろ、待機する警察の目前で、シンバル打ち鳴らして手を広げたんですから、はじめっから狙いはバレバレです。
パレードのさわぎではありません。
「ばか!もどれ!」
僕たちは、先頭のシンバル隊に、小声で騒ぎ立てましたが、当然聴こえません。
しかたがないので、またスーザホンです。
街中でスーザホンの低音だけが鳴り響く、というのも相当に奇妙ですがやむをえません。
♪ブオ、ブオ、ブオ〜
さすがにこれには気づきました。
手招きで戻ることをうながす後発隊。
作戦は馬鹿ひとりのために急遽中止です。
大慌てで戻って来るシンバルたち・・・・・。
の、向こうから、もうひとり全速力で走って来る人影が見えました。
駐在さんです。
やべ〜〜。


第4話へつづく・・・・。
テーマ:ノンフィクション小説 - ジャンル:小説・文学







このコメントは管理人のみ閲覧できます
米荒し疑惑にもメゲズにカキコ(*ノノ)キャ
アタシもイタズラ参加したかった…
バスーーンでwww
そうですよね。「徒歩」を「疾走」に変えても、スピード違反は無理ですよね。
金属を持ったのはレーダー妨害だったのですね。
1組目で撃沈か?
作戦内容を勘違いしていました。私って邪魔者ですね。本当にスイマセン。
・・・でも読みたい!(反省の色なし!)
面白すぎ
最新がupされるまで、読み直し、コメもよんで、楽しんでますよ。
くろわっさんが、再チェックされてるのは、すごい!
おもしろいです。
ぼくちゅう、もう 生活の一部です。